建設業の採用戦略7ステップ|採用難の原因や解決するためのコツも解説
「求人を出しても思うように応募がこない…」
「苦労して採用してもすぐに辞めてしまう…」
「自社の採用戦略を見直したい」
こういった悩みをもつ建設会社様や人事担当者様に役立つ記事です。
この記事でわかること
- 建設業界が直面している「採用の壁」と現状
- 建設業の具体的な採用戦略7ステップ
- 建設業の採用戦略を成功させるためのコツ
建設業界は慢性的に採用難の状況が続いており、人手不足に悩む建設会社は多くあります。
人手不足を解消し、優秀な人材を確保するためにも、採用戦略の見直しが不可欠です。
この記事では、建設業向けの具体的な採用戦略や、成功させるためのコツまで解説しています。
記事を読むことで、採用コストを抑えつつ優秀な人材を確保・定着させる具体的な戦略が見えてくるでしょう。
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充実した教育体制は、求職者に安心感と好印象を与えやすくなるため、採用活動の強化につながります。
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建設業界が直面している「採用の壁」と現状
まず、建設業界が直面している採用難の現状から解説します。
建設業界が直面している「採用の壁」と現状
- 建設業界の有効求人倍率と採用難易度
- 就業者の高齢化と若年層の深刻な建設業離れ
- 2024年問題が採用市場に与える影響
- 採用難が経営に及ぼすリスクと機会損失
業界全体で慢性的な人手不足が続いており、従来の採用手法だけでは人材確保は困難な状況です。
建設業界の現状を詳しく見ていきましょう。
建設業界の有効求人倍率と採用難易度
厚生労働省のデータによると、建設業の有効求人倍率は5.31倍です。
参考:厚生労働省|一般職業紹介状況(令和7年11月分)について
1人の求職者に対して5件近い求人が出されている状況であり、少ない求職者の争奪戦となっています。
また、国土交通省が調査したデータを見ても、建設業界の就業者数が減少傾向にあるとわかります。

1992年のピーク時は619万人の就業者がいましたが、2021年時点では485万人まで減っています。
各企業も人材を確保するのに必死であり、採用難易度は高いのが現状です。
就業者の高齢化と若年層の深刻な建設業離れ
建設業界は「就業者の高齢化」と「若年層の建設業離れ」が同時に進行しています。
以下は国土交通省が調査した建設技能者数のデータです。

建設技能者のうち29歳以下は12%程度であるのに対し、60歳以上が約26%を占めています。
ポイント
ベテラン層の多くが引退を迎えるため、技術継承の断絶や人材不足がより深刻になる恐れがあります。
若手人材を確保し、早期に育成できる体制づくりが急務です。
2024年問題が採用市場に与える影響
2024年の4月から適用された「時間外労働の上限規制」は、建設業界の採用市場にも影響を与えています。

原則の時間外労働の上限は1ヶ月45時間、年間360時間となっています。
残業規制への対応が遅れている企業は、求職者から「働きにくい会社」と判断され、敬遠される原因になります。
労働環境の改善は法律を守るためだけでなく、採用競争力を高める上でも不可欠です。
採用難が経営に及ぼすリスクと機会損失
採用難の状態を放置すると現場が回らなくなるだけでなく、経営全体に深刻なダメージを与えるリスクがあります。
採用難による主な経営リスク
- 受注機会の損失と売上低下
- 工期遅延による信用の失墜
- 技術やノウハウの喪失
- 既存社員の残業増加と離職連鎖
特に重大なリスクは、人手不足が既存社員の負担増を招き、さらなる離職を引き起こす「負のスパイラル」です。
この悪循環に陥る前に、採用戦略の見直しを進めましょう。
建設業の具体的な採用戦略7ステップ
それでは、建設業の具体的な採用戦略を解説します。
建設業の採用戦略7ステップ
- 求める人物像を明確にする
- 自社の強みを再定義し独自の魅力を言語化する
- 労働環境の整備を進める
- ターゲットに最適な採用チャネルを選定する
- 選考プロセスを見直す
- 内定者フォローを手厚くし入社辞退を防ぐ
- 採用をゴールにせず定着・育成の仕組みを作る
こうしたステップで採用活動を進めると、ミスマッチのない採用と定着率の向上が期待できます。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
参考記事:建設業の採用難を解決する7ステップ|採用が難しい原因や経営リスクも解説
①求める人物像を明確にする
「誰でもいいから来てほしい」という曖昧な募集では、ターゲットに響かず応募が集まりません。
現場のリーダーや経営陣と話し合い、自社が求める人物像を明確にしましょう。
求める人物像の例
- 施工管理の資格をもつ30代
- 体力に自信があり意欲的な20代
- チームワークを大切にできる人
求める人物像を明確にすると、求人票の記載内容や面接での評価基準も明確になります。
また、ターゲットを絞り込むと自社のメッセージが求職者に伝わりやすくなり、マッチ度の高い人材からの応募が増えるでしょう。
②自社の強みを再定義し独自の魅力を言語化する
続いて、自社の強みを再定義し独自の魅力を言語化します。
給与や待遇だけでなく、仕事のやりがいや社風などもアピール材料になります。
競合他社と差別化できるポイントを見つけるために、以下の視点で整理してみてください。
| 視点 | 訴求ポイントの例 |
|---|---|
| 仕事の成果 | 地図に残る建物をつくる達成感 |
| 働き方 | 直行直帰が可能で残業が少ない |
| 社風 | 社員同士の仲が良く定着率が高い |
競合他社にはない独自の強みを見つけ出し、アピール材料として活用しましょう。
自社の魅力を正しく理解してもらうことで、入社後のギャップが減り早期離職の防止につながります。
③労働環境の整備を進める
労働環境が整っていない企業は、求職者から敬遠される対象になります。
週休2日制の導入や残業時間の削減、有給休暇の取得促進といった働きやすい環境づくりに取り組みましょう。
ポイント
また、給与水準の見直しや福利厚生の充実なども人材確保において欠かせません。
環境改善はコストではなく投資と捉え、長期的な視点で対策を講じる必要があります。
すぐに完全な労働環境を整備できなくても大丈夫です。
できることからで良いので、労働環境の整備を進めてみてください。
④ターゲットに最適な採用チャネルを選定する
自社のターゲット層に合わせて、最も効果的な採用チャネルを選定しましょう。
ハローワークや従来の求人媒体だけでなく、Webを活用した手法も積極的に取り入れてみてください。
各チャネルの特徴を理解した上で、自社が求める人材に合わせて使い分けるのがコツです。
| チャネル | 特徴 |
|---|---|
| ハローワーク | 地元の求職者にアプローチできる |
| 求人検索エンジン | 幅広い層に閲覧される |
| SNS | 若年層に職場の雰囲気を伝えられる |
複数のチャネルを組み合わせると、多くの求職者に情報を届けられます。
例えば「経験者には転職サイト」「若手にはSNS広告」というように、ターゲットの特性に合わせた媒体選びを意識しましょう。
⑤選考プロセスを見直す
応募から内定までの期間が長いと、求職者の意欲が低下したり先に内定が出た他社に決められたりするリスクが高くなります。
競合他社への人材流出を防ぐために、選考プロセスを見直しましょう。
具体例
面接回数を減らしたりオンライン面接を導入したりして、求職者の負担を減らす方法が考えられます。
選考フローを簡略化することで、優秀な人材を確保しやすくなります。
⑥内定者フォローを手厚くし入社辞退を防ぐ
内定を出したあとも、丁寧なコミュニケーションを継続しましょう。
多くの求職者は「本当にこの会社でやっていけるのか…」という不安を入社直前まで抱えています。
入社までの期間に信頼関係を築くには、以下のフォローが効果的です。
内定者フォローの例
- 定期的な連絡で不安を解消
- 社員との懇親会を実施
- 作業着や道具の準備をサポート
入社前の不安を取り除くと、内定辞退を防ぎやすくなります。
特に、未経験者や若手の場合は先輩社員と話す機会を設けることで、安心感を与えられるでしょう。
参考記事:若手の現場監督が辞める6つの理由|離職を防ぎ定着させる3つの対策を解説
⑦採用をゴールにせず定着・育成の仕組みを作る
苦労して採用しても、教育体制が整っていないと早期離職につながり、採用コストが無駄になってしまいます。
こうした無駄を防ぐためにも、採用した人材が長く働いてくれる仕組みづくりが不可欠です。
具体例
新入社員向けの研修プログラムを整備したり、メンター制度を導入して相談しやすい環境を構築したりすることが効果的です。
また、明確なキャリアパスや評価制度を示すことで、社員のモチベーションを高めやすくなります。
「教育体制が整っている定着率の高い会社」という評判は採用ブランディングにもなり、優秀な人材の採用につながります。
建設業の採用戦略を成功させるためのコツ
優秀な人材を確保するには、求職者からの応募を待つだけでは不十分です。
採用戦略を成功させるためにも、以下のコツを実践して採用活動を強化しましょう。
建設業の採用戦略を成功させるためのコツ
- リファラル採用の制度を作る
- ダイレクトリクルーティングを実施する
- SNS・YouTubeを活用し現場のリアルを発信する
- 学校訪問やインターンシップなどで若年層にアプローチする
- ITツールを導入し生産的な労働環境をアピールする
- 特定技能制度などを活用した外国人材の受け入れを検討する
- 異業種からの未経験者を受け入れられる教育体制を構築する
それぞれの施策について詳しく解説します。
リファラル採用の制度を作る
リファラル採用とは、自社の社員に知人を紹介してもらうよう依頼する手法です。
現場の雰囲気をよく知る社員からの紹介なので、ミスマッチが起きにくく定着率が高い傾向です。
ポイント
紹介してくれた社員に対するインセンティブ(紹介料)を用意すると、協力してもらいやすくなります。
ちなみに、インセンティブの相場は1人あたり5~30万円程度です。
また、全社員に向けて「どのような人材を求めているか」を定期的に発信し、採用への意識を高めることも必要です。
社員が自信をもって知人を紹介できるよう、日頃から働きやすい環境を整えておきましょう。
ダイレクトリクルーティングを実施する
ダイレクトリクルーティングとは、企業が求職者に直接スカウトメールを送る採用手法です。
転職サイトに登録している人材データベースから、自社の条件に合う人をピックアップしてアプローチできます。
従来の求人広告と比較すると、以下のような違いがあります。
| 項目 | 従来の求人広告 | ダイレクトリクルーティング |
|---|---|---|
| 姿勢 | 応募を待つ | 自分たちから誘う |
| 対象 | 転職意欲が高い層 | 転職を検討中の潜在層も含む |
| メリット | 手間が少ない | ほしい人材にピンポイントで届く |
有資格者や経験者は人気が高いため、待っているだけでは採用につながりません。
自社の魅力を個別に伝えるスカウトメールは求職者に響きやすく、面接につながる可能性を高められるでしょう。
SNS・YouTubeを活用し現場のリアルを発信する
若年層への認知拡大に効果的なのは、SNSやYouTubeなどの活用です。
文字だけの求人票では伝わらない現場の空気感や社員の人柄などを、動画や写真で直感的に伝えられます。
求職者が知りたいリアルな情報を発信するために、以下のコンテンツを投稿してみてください。
SNSで発信するコンテンツの例
- 若手社員への突撃インタビュー
- 休憩中のリラックスした様子
- 社内イベントやBBQの風景
- ドローンで撮影した迫力ある現場映像
かっこいい映像だけでなく、ありのままの日常を見せることで親近感をもたれやすくなります。
継続的に発信してファンを増やすと、採用コストをかけずに応募者を獲得できる自社メディアの構築につながります。
学校訪問やインターンシップなどで若年層にアプローチする
新卒や若手を採用するには、地元の工業高校や専門学校との関係構築が効果的です。
求人票を置かせてもらうだけでなく、出前授業や現場見学会を提案して接点をもちましょう。
また、インターンシップを実施して、実際の仕事を体験してもらうのも効果的です。
ポイント
「建設業は怖そう」というイメージをもっている学生も、実際に社員と話すことで誤解が解け、志望度が上がるケースは多くあります。
早い段階で学生と接触し、自社のファンになってもらうための活動を始めてみてください。
参考記事:「建設業の若者離れは当たり前?」若手採用を成功させる8つの対策
ITツールを導入し生産的な労働環境をアピールする
ITツールの導入は業務効率化だけでなく、採用ブランディングとしても機能します。
「古い体質の会社」というイメージを払拭し、先進的な働き方をしている企業であることをアピールできるからです。
特に、デジタルネイティブである若手世代は、生産的な労働環境を企業選びの基準にすることがあります。
アピールにつながるITツールの活用例
- 施工管理アプリによる図面の共有
- ドローンを使った測量や点検
- ウェアラブルカメラを活用した教育
ITツールを積極的に導入する姿勢は、求職者にとって将来性や成長性を感じさせるでしょう。
効率的で生産性の高い働き方を示し、スマートに働きたい若手人材の関心を引くことが採用戦略を成功させるコツです。
参考記事:施工管理DXで人材不足を解消!建設業の成功事例と導入5ステップ
特定技能制度などを活用した外国人材の受け入れを検討する
国内の人材だけで人手不足を解消できない場合は、外国人材の受け入れを検討してみてください。
2019年に創設された「特定技能制度」を利用すると、一定の技能と日本語能力をもつ外国人を即戦力として受け入れられるでしょう。
ポイント
受け入れには生活支援などのサポート体制が必要ですが、意欲的で若い労働力を確保できる点は魅力的です。
外国人材を受け入れる際は、制度を正しく理解した上で、社内の受け入れ態勢を整えることから始めてみてください。
異業種からの未経験者を受け入れられる教育体制を構築する
異業種から未経験者を受け入れ、育成する方法も効果的です。
飲食業やサービス業など、他業界で培ったコミュニケーション能力や体力は、建設現場でも十分に活かせます。
未経験者が安心して入社できるよう、充実した教育プログラムを用意しましょう。
未経験者向けの教育ステップの例
- 工具の名前や使い方を覚える座学研修
- 安全管理の基本を学ぶ講習
- 先輩社員に同行する現場実習
「未経験からでもプロになれる」という明確な道筋を示すと、求職者の入社意欲を高めやすくなります。
参考記事:建設業の人材育成が変わる!若手確保から定着までの6つのコツ
建設業の未経験者を効率的に育成できる「Construction Boarding」

未経験者の効率的な育成には、建設業界の知識を体系的に学べるeラーニングであるConstruction Boardingがおすすめです。
安全管理の基礎から図面の読み方まで、新入社員が現場で必要なスキルを包括的にカバーしています。
Construction Boardingの特徴
- 実際の現場映像とイラストを組み合わせたコンテンツ
- スマホ・PCなど様々なデバイスに対応し、隙間時間で学習可能
- 学習進捗管理機能で新人の成長を可視化
- 理解度テストで知識の定着を確認

建設現場では時間外労働の制限や繁忙期の影響により、研修時間を確保するのが難しい場合があります。
Construction Boardingのようなeラーニングを活用すると、現場の休憩時間や移動時間を活用して効率的な人材育成が可能です。
2週間の無料トライアルがあるため、試しながら検討してみてください。
建設業の採用戦略に関するよくある質問
最後に、建設業の採用戦略についてよくある質問にお答えします。
採用コストを抑えるには何をすればいい?
採用コストを抑える方法は、以下があります。
コストを抑える採用手法
- 無料で掲載できるハローワーク
- 運用費がかからないSNS
- 紹介料のみで済むリファラル採用
まずは無料で利用できるハローワークや、低コストで運用できるSNSの活用を検討してみてください。
また、社員からの紹介で採用するリファラル採用は、広告費がかからず定着率も高いおすすめの手法です。
SNS運用を始めても応募が来ないときはどうすればいい?
SNSで成果が出ない原因の多くは、ターゲットと発信内容のズレにあります。
きれいな写真や会社のお知らせだけでは、求職者の興味を引くことはできません。
運用を見直す際は、以下のポイントをチェックしてみてください。
| チェック項目 | 改善のポイント |
|---|---|
| ターゲット | 誰に伝えたいか明確にする |
| 内容 | 現場のリアルな姿を見せる |
| 頻度 | 毎日投稿して認知を広げる |
反応が薄い場合は、動画コンテンツを取り入れて視覚的なインパクトを強めることも効果的です。
すぐに結果を求めず、試行錯誤をくりかえし自社に合う運用パターンを見つけましょう。
採用代行を活用するメリット・デメリットは?
日程調整やスカウト配信、書類選考といった業務を任せることで、人事担当者は面接や内定者フォローなどの重要な業務に時間を多く使えます。
また、採用をプロに任せることで応募者対応のスピードが上がり、機会損失を防ぎやすくなります。
一方、業務を委託することで、社内にノウハウを蓄積しにくい点がデメリットです。
ポイント
業務のすべてを丸投げするのではなく、日程調整やスカウトメールの送信など、手間のかかる作業を外部に委託するのがおすすめです。
自社のリソースに合わせて、外部の力を活用してみてください。
まとめ
最後にもう一度、建設業の採用戦略の具体的な進め方をまとめておきます。
建設業の採用戦略7ステップ
- 求める人物像を明確にする
- 自社の強みを再定義し独自の魅力を言語化する
- 労働環境の整備を進める
- ターゲットに最適な採用チャネルを選定する
- 選考プロセスを見直す
- 内定者フォローを手厚くし入社辞退を防ぐ
- 採用をゴールにせず定着・育成の仕組みを作る
「教育体制を整備して求人票でアピールしたいけど、資金に余裕がない…」という場合は、くりかえしですがConstruction Boardingがおすすめです。
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貴社の採用活動と人材育成の参考になれば幸いです。